娘の火葬。聖飢魔IIありがとう。

妊活

朝、目が覚めて夫と会話。

「今日でお別れだね。骨が少しでも残ってくれたらいいね」

隣にいる夫の顔を見ると涙を流していた。

昨日はもう大丈夫と言っていた夫。でもやっぱり悲しいよね。辛いよね。


子供の火葬をする際は朝一番に行うとお骨が残る確率が高くなるらしい。
朝一だと窯の温度が低いので骨が燃え尽きないのか?

偶然朝一番しか空きが無くて、9時に予約出来たので良かった。


車で叔母と姉が宿泊しているホテルへ迎えに行って出発。
私は助手席で娘が入っている棺を抱いていた。

全身黒色の服を着て(お葬式じゃないので喪服は着なかった)、お数珠と小銭(一緒に火葬する)を持って出掛けた。

片道30分程の道中、「もう本当にお別れなんだ」と思うと涙が止まらなくてずっと泣いていた。

もう涙が止まらなくてどうしようと思っていたら、窓の外にコンサートホールらしき建物が見えてきた。

入り口付近に数人とトラックがいた。

トラックの側面には聖飢魔Ⅱの写真が!!

この日はどうやら聖飢魔IIのライブがあるようで朝からファンの方達が入り口に並んでいるようだった。


私「あ!聖飢魔II!」

叔母「あ〜本当だ!ウケる!」

姉「本当だー!聖飢魔IIといえば弟(私から見ると兄)思い出すね〜」


全員で大爆笑。
それまでのシクシク悲しい雰囲気が一変して明るい車内に。
兄のカラオケの18番が聖飢魔IIなので、家族の間では聖飢魔IIといえば兄!

叔母「きっと赤ちゃんがママに笑ってほしかったんだよ。それで聖飢魔IIを見せてくれたんだよ」

全くの偶然なんだけど、この時は「そっか。ママには笑っててほしいよね」と思い、すごく納得した。

それからも泣いた時は「泣いてごめんね。笑っていなきゃね」と心の中で娘に話しています。
そう思うと同時に聖飢魔IIを思い出して自然に笑っちゃうから、この日の出来事には何度も救われました。


葬儀場に着いて、外の緑がある場所をバックに親子3人で最後の写真を撮った。

時間になって呼ばれて、火葬場に通され焼却炉の前へ案内された。
もうこれでお別れなんだと思うと涙が止まらなかった。
娘が入った棺をなかなか離せなくて抱きしめた。
スタッフの方に促され棺を渡した。

「大好きだよ。大丈夫だからね。ありがとう」と言って娘を見送った。

その後は待合室で待機。1時間程で火葬が終わった。

胎児の火葬は骨が残らない事が多いらしい。(小さすぎて全部燃えて灰になってしまう)

お骨が残っているかすごく心配だったけれど、ちゃんと残ってくれた。
すごく小さい小さい骨だけどちゃんと人の骨だった。すごく安心した。


お骨を受け取り帰宅して、みんなで手を合わせた。

お線香やロウソク、お供え物など何をどう用意すればいいのか分からず、叔母と姉に教えてもらってグッズを揃えた。
こういう時に年配の人がいてくれて良かった。
百均で揃えられる物を購入して他に足りない物はAmazonで購入。

四十九日が明けたら、とりあえず夫の実家のお墓に入れてもらうので、それまでは自宅でお骨を保管。
毎日ミルクとお供え物を交換して、お花を飾り、ロウソクとお線香に火を付けて朝二人並んでお参りをした。
娘がどうか成仏できますように。


入院からこれまで気持ちが不安定で現実をなかなか受け入れられなかった。

でも火葬を終えて、心がすっきりした気がする。

一区切りできてかなり気持ちが落ち着いた。




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